エンリッチメントしよう
クマさま、チンパンジーさま宅急便です
@熊本市動植物園

 2008年11月22日に熊本市動植物園で市民参加の教育プログラムをおこないました。プログラムの内容は10月と同様です。

 飼育下の動物の生活をよりよいものにするためのエンリッチメントをみなさんの手でやってもらいました。対象動物はチンパンジーのリリーさんとミッキーさん、クマのヒメちゃん、コジロウ君、マルちゃん。
家族連れや学生さんなど36名のみなさんが参加しました。

 採食時間を延ばすためのエンリッチメントとして食べ物を過剰包装で箱に梱包した「宅急便」を作ったり、竹筒に穴を開けて中にピーナッツやヒマワリの種を詰めたりして、動物たちがどのような反応をするかみんなで観察しました。
 チンパンジーのリリーさんとミッキーさんは、竹筒や箱の入った麻袋を引きずってお気に入りの場所に運び、フードグラントしながら食べ始めました。ふたりの嬉しさが参加者のみなさんにも伝わってきました。

 クマたちは今回もゆっくり、慎重に宅配便に近づき、まずにおいをかいで、前足で触って、またにおいをかいで・・・なかなか手をつけない様子に「まだ?」と待ちきれない参加者もいましたが動物たちにとって探索することもとても大切な行動のひとつだということを感じてもらえたのではないでしょうか。少しでも野生の動物に興味をもってもらい、正しく動物を理解してもらう機会になればいいな、と感じました。


 参加者の感想

 子どもたちと工夫して藁や袋を作って楽しみながら作ることができました。リリー・ミッキーは喜びの声を上げながら袋の中の食べ物を見つけ出し食べている姿から野生の様子が伺えました。


 動物でも食べ方が違うということを学びました。参加する前まではふつうに餌をあげるというイメージしかなかったんですが、餌をやるにしても工夫してそれを動物たちが考えながら食べる姿を見れてとてもよかったです。また参加します。

 時間をかけて考えながら食べていたのを見てうれしくなった。クマというのは結構力まかせでなく、慎重なところもあるということもわかり、ほかにもいろいろ学ぶことができた。

 普段は普通に与えられた餌を食べる動物の姿しか見ることができないが、今回用心しながら時間をかけて餌を食べる姿を見ることができ、非常に楽しくためになるイベントだと思った。またこういった機会があれば参加したい。


 

この企画をともに主催してくださった熊本市動植物園に心より御礼申し上げます。

参加してくれたみなさんありがとうございました!!!

 

 

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