チンパンジーの喜ぶ顔が見てみたい
@熊本市動植物園

 3月9日
熊本市動植物園では初となる「実のなる木」をつくるイベントを開催しました。

レクチャーでチンパンジーの本来の生活を知ってもらってから、野生での食事シーンを再現するため、皆さんと一緒に「実のなる木」をつくる作業をおこないました。野菜を切って、枝を挿しやすいように千枚通しで穴をあけ、さらに枝を引き上げた時に落ちにくいようにするために、野菜や果物にひもを通して下準備をしました。

 

その後、ふだんチンパンジーが生活している「チンパンジーの島」にわたり、枝に果物や野菜を挿していきます。大根やニンジンを「熟れていない果実」、ブドウやリンゴ、みかんなどを「熟れた果実」と見立てて枝に挿しました。そして今回のテーマはチンパンジーの島にある鉄塔を一本の巨大な「木」にすることです。職員のみなさんがタワーに上って「実」のついた枝を引き上がてくれました。

そして出来上がった「大きな木」が完成。

チンパンジーたちがでてきてみんなで観察しました。フードグラントして賑やかな食事が始まるのかと思っていたら、チンパンジーたちはちょっと緊張気味。いつもと違う雰囲気にちょっと戸惑っていたようです。参加者の皆さんの熱い視線を感じたのか、みんなが見ているほうを気にして見上げるカナエ。

そんな中、、ユウコだけは一目散にタワーに駆け上がり黙々と食事を始めました。次第にマルク、ノゾミ、カナエもタワーに上がって食事を始めました。クッキーはみんなから遅れること数分してから、タワーの下のほうで食事し始めました。周囲の音にかき消され、チンパンジーたちのフードグラントはみなさんのところにまで届きませんでしたが、各々好きなものを選んで、葉をかき分け、身を乗り出し、腕を伸ばして食事を続けていました。

 

参加してくれたみなさん、熊本市動植物園のみなさんありがとうございました。

参加してくれたみなさんの感想

熊本サンクチュアリでのイベントより静かで上品だったなぁと思いました。「実のなる木」のイベントは今回が2回目で作業自体はスムーズにできましたが、スライドの内容やチンパンジーの現状などまだまだ知らないことがたくさんあるのだと改めて感じました。動物園で環境エンリッチメントをおこないたい、という目標のもとサンクチュアリ・プロジェクトの様々なイベントに参加させていただき勉強してきたつもりでしたがまだまだ勉強が足りないと思いました。チンパンジーたちがどんな気持ちなのか、何がしたいのか理解できるように、また自分の目標も達成できるように努力していこうと思います。


野生でのチンパンジーのおかれている現状がわかりやすいプレゼンにより理解が深まりました。観察の時間ではチンパンジーの活き活きとした行動を見ることができ、今回のエンリッチメントの企画に参加できたので良かったです。また機会があれば参加したいです。


今日参加してみて、チンパンジーの自然の時の経験をしてもらうということは、とてもすばらしいことだとわかりました。またこのような取り組みをしたいです。そのためにたくさんのイベントを開いてください。


久しぶりの参加、そして初の熊本市動植物園ということもありワクワクして来ました。レクチャーそしてチンパンジーたちの(わたしたちを)チラ見しながらの食事風景、とれも楽しく過ごすことができました。熊本サンクチュアリの時とはちがい、静か?上品?な風景は少し物足りない気もしたけど(笑)。ちらちらこちらを伺いながら食す姿も愛らしく、いい時間でした。


チンパンジーのために食事を準備する体験をさせてもらえるなんてとっても嬉しく思いました。いろんな環境にいるチンパンジーも安心して楽しく暮らしてほしいと願っています。食べ物の中に肉もあると初めて知りました。チンパンジーも私たち人間と同じです。安心できる場所や楽しく生活できるよう皆さんが頑張っていらっしゃる姿も拝見できてよかったです。また参加させてください。貴重な体験ができて今日は本当に楽しかったです。ありがとうございました。


今回初めてイベントに参加して、もっとかたい感じのものかと思っていましたが、とても楽しめました。興味を持った方たちと一緒に作業をするのは新鮮でいい経験になりました。チンパンジーたちがまるで木の実を取るように果物や野菜を取っているのを見て感動したし、少しでもチンパンジーたちのためになるようなことができたんだなぁと思えました。まだまだ野生本来には遠いかもしれませんがチンパンジーでもほかの動物でも、今回のような活動があれば参加したいです。今日は貴重な経験をさせていただきありがとうございました。


今回私は2回目の参加で、福岡市動物園の時より「こうつけたら食べてもらえるかな?」と考えながら果物・野菜を貴につけることができた気がします。ひもにつけてぶら下げるのは初めて行い、とても楽しかったです。ひもに付けたものを結構選んで食べていた気がします。実際チンパンジーがわたしたちがつけた食べ物を選びに選んで食べてくれるのがうれしかったし、個体ごとに好みがあるのも興味深かったです。野生チンパンジー本来の行動を引き出す方法としてこの方法はとても有効なのだなぁと実感しました。また、この「食べる行動」をひきだすことを動物園でおこなうことで来園者の方々も楽しく見て、チンパンジーについて学べると思いました。大学で環境エンリッチメントについて学んでいます。今日の貴重な体験を今後の研究に活かしていきたいです。本日はありがとうございました。


チンパンジーについて(生息地、社会、食事など)学んだうえで実際に自分たちの手でチンパンジーのために餌を設置しその施設での行動を観察することでチンパンジーにとってもよりよい環境づくりについて考えていくことが大切だと思った。またサンクチュアリ・プロジェクトのようにチンパンジーだけでなくほかの動物のよりよい環境づくりのプロジェクトもないか自分で調べてみようと思った。またイベントがあれば参加したいです。ありがとうございました。


いつものイベント(クリスマス、誕生会など)よりも喜んでいる感じがなかったのでびっくりしました。でも人がたくさん入ってきたり見ていたりすることもいつもとは違う状況でエンリッチメントになったのではないかと思いました。私自身も普段違う人とイベントをできてエンリッチメントになりました。チンパンジーたちは最初はざわざわしていたけどだんだん落ち着いてきていたので寒さに負けずゆっくり食べて完食してくれたらいいなと思います。


今度、動物園でニホンザルの行動観察をさせていただく予定なので、もっと動物園の中のことを知ろうと思って参加しました。みんなで一緒に野菜を切ったり展示物を作っていくのは単純に楽しかったです。実際にチンパンジーたちが自分たちの用意したものをちぎったり拾ったりして食べてくれるのを見るのはとてもうれしかったです。普段何気なく見ている動物たちですが今回自分たちが作った環境の中で動いたり食べたりしているのを見るのはいつもと違い何が好きなのかどうやって採っているのか、あいつはアレが好きみたいだとか新たな発見がたくさんあり動物を見ているのがよりおもしろく感じられました。今度は熟れたのとそうでないのとを取り付けたり取り付ける場所を変えてみたりしながら行動の違いを探してみたいなと思いました。本日はどうもありがとうございました。


チンパンジーの故郷はアフリカであること、チンパンジーの社会は10〜100にんで構成される集団であること、講義から知りました。餌作りは非日常一回限りのことだからかもしれませんが楽しくできました。講義される方が動物でありながらチンパンジーのことを「この人」「この人」と尊厳を込めて言っておられたことが印象に残りました。用意した餌を「その人」たちが食べてくれたことを嬉しく眺めました。家族と参加できて良い一日になりました。


チンパンジーの生態を見ることは初めてでした。囲いのなかでの表情はあまり感じられませんでしたが、みかんを黙々と食べてる表情は寂しく感じられました。まるで独居老人の様に感じられました。おいしく楽しく食べることは囲いの中でが無理かなぁって感じています。生息環境の悪化は地球全体の問題として取り組まなくてはならないことですね。人間が生きていくのも大変な時代ですね。ありがとうございました。


お手伝いのつもりが参加させていただきありがとうございました。有意義な時間でした。友人一家も参加させていただき大変喜んでいました。おつかれさまでした。飼育員さんたちの大変さがよくわかりました。


熊本市動植物園の動物ボランティアです。参加させていただきありがとうございます。楽しくとても勉強になりました。チンパンジーだけではなく、すべての野生動物が絶滅することがないよう考え、行動することが大切だと思います。


いつもよりひとが多く上から覗き込んでいたせいか戸惑うチンパンジーの姿がかわいらしかった。アフリカは日本より農業国で生活の基盤を農業で支えている。生活するうえで焼畑農業をおこなうのは仕方のないことなのでどうにか現地野生動物と人間の農業経営の共存を図れないものだろうかと思った。焼畑農業をおこなってしまうのは肥料を買うほどの利益が出ないことが原因なので現地の人の収入をどのようにしてあげていくことはできるかが問題解決なのではないかと思った。

 

 

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